◆ 調べてみんね、よかコツ福岡 ◆     
〜調べ方の近道案内〜 郷土資料版 No.2 
福岡県立図書館  ふくおか資料室(2017.4)


福岡県の神社について調べるには



1.個別の神社資料

○○神社史・○○神社縁起など、個別の神社について書かれている資料を探します。
検索用端末機(OPAC)やホームページの蔵書検索メニューで、書名や出版者、件名の入力枠に神社名を入れて検索してください。

   例:『筥崎宮史』・『宗像神社史』・『宝満山と竈門神社』・『大分八幡宮縁起』など



2.神社についてまとめている資料

神社史などが見当たらない場合は、神社についてまとめている資料に情報がないか探してください。

◇福岡県内を対象としている資料◇
 ・『福岡県神社誌』 上・中巻、下巻  大日本神祇会福岡県支部 防長史料出版社 1988 (K175/000/フ)
   大日本神祇会福岡県支部 昭和19年刊の復刻版。
   『福岡県百科事典』に解題が掲載されています。『福岡県神社明細帳』(後述)を基に作成。

 ・『福岡県の神社 神々の里』 河辺秀治 1990 改訂版 (K175/000/フ)

 ・『式内社調査報告』 第24巻 皇学館大学出版部 1978 (K175/000/シ)
   この巻は、西海道編です。p.3-115に 筑前国・筑後国・豊前国を収録。

 ・『福岡県名所図録図絵』 清水吉康 1983 (K292/000/フ)

 ・『大日本名所図録 福岡県之部』清水吉康 [1983] (K260/000/ダ)
   上記の2点は、明治31年大阪大成館刊の銅版細密画集の復刻資料。
   福岡県内の名所253箇所中、122社の境内図や景観図を収録。
   明治中期の社容を視覚的に知ることができる資料。簡単な説明文もあります。

 ・『筑前叢書』江藤正澄 〔1983〕 (K250/200/チ)  ※複製 墨書の資料
   33に『神社覈録』(筑前国、筑後国を含む)を収録。
   155に『寺社明細帳』を収録。ただし、近世資料。

 ・『福岡県の神社』 アクロス福岡文化誌編纂委員会 2012 (K175/000/フ)


◇神社の名簿や一覧◇
 ・『福岡県史資料』第4輯 福岡県 名著出版 1971 復刻版 (K250/000/フ)
   p.739-816に、『県内神社一覧』を収録。明治初期の神社名が確認できる資料。

 ・『宗教法人名簿』 福岡県総務部 (A/11/8)
   昭和37年・昭和46年・平成4年・平成15年版があります。

 ・『宗教年鑑』 文化庁 ぎょうせい (C/50/117)(毎年刊行)
   昭和37年〜所蔵。宗教団体一覧の収録があります。ただし、教団単位。


◇地域別の神社誌◇
 ・『寺社めぐり博多こころ絵』 福岡市観光課 福岡市1994 (K160//ジ)
   カラー写真や案内図有り。簡単なガイドブックとして重宝。

 ・『筑前早鑑 神社記 1〜4』 福岡県史編さん資料146〜149 
   墨書の資料。マイクロフィルムで閲覧できます。

 ・『福岡藩寺社記』 福岡県史編さん資料153 
   墨書の資料。マイクロフィルムで閲覧できます。

 ・『筑前神社記』 写本 天保八年稿 明治期写 大田資料85
   墨書の資料。マイクロフィルムで閲覧できます。

 ・『筑前国有格神社総覧』 明治5年 大田資料90
   墨書の資料。マイクロフィルムで閲覧できます。

 ・『北九州市神社誌』 沢村敏雄 北九州史跡同好会 1979 (K175/110/キ)

 ・『寛文十年久留米藩社方開基』 古賀正美 久留米史料叢書 久留米郷土研究会 1981 (K231//カ)

 ・『筑後市神社仏閣調査書 第6集』 筑後市教育委員会・筑後郷土史研究会 筑後市教育委員会 1975     (K160//チ)



3.神社についての記載が含まれている資料

◇各地の市町村誌・郡誌・地誌など。

◇発掘調査報告書・民俗調査 (芸能等) 報告書など。

◇江戸時代の地誌
 ・『筑前国続風土記』 増補 貝原益軒 文献出版 2001(K291/200/チ)
 ・『筑前国続風土記附録』 加藤一純ほか 文献出版 1977(K291/200/チ)
 ・『筑前国続風土記拾遺』 青柳種信ほか 文献出版 1993(K291/200/チ)
   
      ※『筑前国続風土記』の巻末に総合索引があり、神社名で検索できます。
      ※『筑前国続風土記附録』では、神社によっては俯瞰図や境内図などの挿し絵があります。

 ・『筑前町村書上帳』 青柳種信 文献出版 1992 (K291/200/チ)

 ・『筑前名所図会』 奥村玉蘭 文献出版 1985  (K291/200/チ)
   神社によっては、名所風景として挿絵があります。

◇明治以降の地誌
 ・「福岡県地理全誌」 ※ 旧筑前国15郡が対象。
   ⇒『福岡県史 近代史料編』 福岡県 1988〜1995 (K209//フ) に収録。



◇参考情報◇  『福岡県神社明細帳』について

明治政府の命により明治12年頃全国的な神社調査が行われ、各府県で神社明細帳が作成されました。
調査結果は、市町村から郡役所、府県を経て内務省に集められ、その後、神祇院、文部省を経て現在は、
国文学研究資料館に残存分が収蔵されています。
・『社寺明細帳の成立』 国文学研究資料館史料館編 名著出版 2004(175/1/S30)
 p.354-355に収蔵一覧表が、掲載されています。

福岡県の控本は、福岡県庁総務部行政経営企画課(宗教班092-643-3126 )が保管しています。
一般公開はされていません。
当初は、各神社、市町村、郡役所にもそれぞれ控本があったと考えられ、地域に残る古文書の中に
散見されるものもあります。