福岡県立図書館 青少年と暮らしの交流室

10月のおすすめ本

横巻き: 龍とドラゴン

 龍とドラゴンと聞いて皆さんは何を連想しますか?

 龍は十二支の中で唯一の空想上の生き物であり、ドラゴンは西洋のファンタジー小説には欠かせないものです。今回はそんな龍とドラゴンに関する本を集めました。

(リストはこちら。予約もできます!)

円形吹き出し: すべて貸出できます
貸出中の本は予約できます
テキスト ボックス: 『龍のすむ家』
 クリス・ダレーシー/著 
  竹書房
  930/タレシ/S

「下宿人募集——ただし、子どもとネコと龍が好きな方。」

こんな張り紙が貼ってあったら、あなたは住んでみたいと思いますか?

主人公のデービットは、この張り紙を見つけ下宿生活を始めます。そこは龍の置物ばかりをつくる陶芸家の女主人リズと、その娘のルーシー、猫のボニントンが暮らすペニーケトル家でした。家のいたるところに龍の置物があって、リズは“龍のほら穴”という部屋で龍を作っていました。リズはデービットにもノートと鉛筆を持った姿の特別な龍を作ってくれ、デービットはガズークスと名づけました。ところが、デービットが心の中にガズークスの姿を思い浮かべたとたん、陶器の龍は持っていた鉛筆で文字を書きはじめたのです。

実は、リズのつくる龍は、見える人にはちゃんと動いて見えるし、話をすることもできる本物の龍だったのです。デービットはガズークスと一緒に、ルーシーが好きなリスの物語を書くことにしましたが、物語に書いた出来事がどんどん現実になりはじめたのです。

 こんな不思議な龍を作りだすことができるリズは、一体何者なのでしょうか。

 

ガズークスのほかにも個性豊かな龍が登場します。続きとして、2巻『氷の伝説』、3巻『炎の星』、4巻『永遠の炎』があり、番外編も2冊あります。(しん)

テキスト ボックス: 『ドラゴン 飼い方育て方』
     ジョン・トプセル/著
原書房
338//100

ファンタジーや神話の世界に登場する空想の生き物というと皆さんは何の名前を思いうかべますか。ペガサスやユニコーン、グリフィンやドラゴンなど様々な生き物の名前が出てくると思います。今回ご紹介する『ドラゴン 飼い方育て方』という本はなんと空想上の生き物であるドラゴンをドラゴンが存在することを前提に、飼育するにはどうすればいいか事細かに書かれています。犬や猫の飼育本と同様に、ドラゴンの住まいやえさ、健康管理や手入れ、しつけの方法が書かれているので、ドラゴンがまるで私たちの身近なペットであるかのように感じることができます。

一言でドラゴンと言っても驚くほどたくさんの種類がいます。ニワトリのような姿をしたコカトリス、セイウチのような姿をしたヨッパ・ドラゴン、多頭ドラゴン、人間のような顔を持つピアサなどがいて、大きさも小型のものから大型のものまで様々です。

 

この本をよむときっとドラゴンを飼育してみたくなるでしょう。大切に育てたドラゴンと空を飛んだり旅をしたりするのを想像するのも楽しいかもしれません。ぜひみなさんもこの本を読んでお気に入りのドラゴンを見つけてみてください。(し)

 以前は外国人の一家が住んでいたというバーンズ屋敷。今は空き家で、塀を潜り抜けて忍び込む庭が子どもたちの格好の遊び場となっているその屋敷について、輝美は友人のおじいちゃんから不思議な話を聞きます。それは屋敷の鏡を通りぬけることで行ける不思議な裏庭があり、代々その庭を守る人がいるということでした。

 そして輝美自身もまた、その屋敷の中から別の不思議な世界である裏庭へと迷い込んでしまいます。そこで見たのは骨となってしまった一つ目の竜と、その骨をどこかへ持ち去る人々でした。そして不思議の国のアリスのように不思議で、少し歪さを感じる世界から戻るためにはばらばらにされた竜の骨を集めなければならない羽目に。

 

 輝美は元の世界に戻ることができるのか、この世界、そして裏庭の秘密とは何なのか。ファンタジーですが、様々なメッセージが込められた奥の深い物語です。(う)

『ドラゴン』と言われてあなたはどのような姿を思い浮かべますか。蛇のように胴体が細長いもの、しっぽの長いもの、大きな翼が生えたもの・・・。きっとそれぞれ違う姿が思い浮かんだのではないでしょうか。このドラゴンという生き物、歴史はとても長く、各地に様々な神話が残っています。本書では主に東洋、西洋のドラゴンについて紹介しており、神話やドラゴンの象徴的な意味についても触れています。大昔の存在であるドラゴンが現代でも大衆文化によく登場するのは、人々の心をつかんで離さない魅力を持っているのでしょう。その魅力とはどういうものなのか、きっと本書をみれば見つかるでしょう。

 

文章だけではなく、様々な国の図版もたくさん載っています。この図版からも地域によって違いがはっきりしていますので、それらを見比べてみるのも面白いでしょう。(い)

 小学生くらいの時にこの本を自分で読んだ人、読み聞かせをしてもらったという人も多いのではないでしょうか。

 でも、どんな内容だったか覚えていますか?エルマーがかわいそうな竜の子どもを助けに行くために、どうぶつ島に渡った方法や、リュックに詰め込んだ歯ブラシやガムや虫めがねがどんな風に役に立ったかきちんと言えますか?忘れているという人はぜひもう一度読んでみてください。

 

 対象は5歳からと書いてありますが、そんなことは関係ありません。日本での初版は1963年ですが、そんなことも気になりません。ついつい夢中になり、この本が長い間愛されている理由にきっと気づくでしょう。この本は3冊シリーズの1冊目で、『エルマーとりゅう』『エルマーと16ぴきのりゅう』と続きます。(う)

 この他にも龍とドラゴンに関する本を集めています。

 ぜひご覧ください。 (予約もできるリストはこちら。)

テキスト ボックス: 『裏庭』
 梨木果歩 著
 河出書房新社
 913/ナ/S
テキスト ボックス: 『ドラゴン神話図鑑』
 ジョナサン・エヴァンズ/著
 柊風社
 388//155
テキスト ボックス: 『エルマーのぼうけん』
 ルース・スタイルス・ガネット 著
 福音館書店
 930/カネツ/1