毎年3~4月恒例の図書館職員のおすすめの本特集です。青少年と暮らしの交流室にある本の中で、図書館職員が、ぜひ、おすすめしたい本30冊を集めました。
ちいさな国で / ガエル・ファイユ/著,加藤 かおり/訳 / 早川書房
力のおよばない何か、政治や民族憎悪や戦争に、自分や家族や友だちの日常がじわじわと飲み込まれていく、なんて想像できますか?これはアフリカの小さな国ブルンジで少年時代をなくしたギャビーのお話。でも、本当はもっと近いお話かもしれません。本を読むことや想像する力が平和や寛容、未来への希望を、若いみなさんの心のやわらかい部分に届けてくれますように。(や)
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はじめての短歌 / 穂村 弘/監修 / 成美堂出版
5・7・5・7・7の31字のなかで表現する短歌。この本では短歌とはどんなものか、どんな短歌が魅力的なのかが丁寧に解説されています。世の中には「これが正しい」という価値観があります。短歌はそんな正しいとされる価値から少しずれたものを拾い集めたもの、とのこと。短歌のことが分かるのはもちろん、一般的に正しいとされるもの以外に心を向けると、もっと世界が広がり面白く感じられるのでは、と思わせてくれる一冊です。(た)
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誰がために鐘を鳴らす / 山本 幸久/著 / KADOKAWA
ベルを鳴らせ。されば前へ進める。
あなたは、ハンドベルの演奏を聴いたことがありますか。
来年、廃校する高校の卒業を前に、自分の将来が見えず、退屈な日々を過ごす錫之助は、急遽ハンドベル部を立ち上げます。
初めは、趣味や性格がバラバラでまとまらないチームでしたが、段々とハンドベルの面白さに目覚めていきます。
それぞれの葛藤があり、ぶつかりながらも、認め合い、絆を深めていく青春物語です。
ぜひ読んでみて下さい。(ほ)
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読まず嫌い。 Un liseur et ses préjugés / 千野 帽子/著 / 角川書店
「面白い本ないかな」と言うと、太宰治や芥川龍之介など、教科書に載っていそうないわゆる「古典」や「名作」をすすめられることがあります。長い歴史の中で、たくさんの人が「面白い」と太鼓判を押してきた作品ばかりですが、この手はあんまり読む気がしないという“読書欲不振”な方に、本書はうってつけの処方箋です。名作はなぜ名作と呼ばれるか、その謎を本書と一緒に解き明かせば、すぐにでも歴史的大作に挑んでみたくなるかもしれませんよ。(ふ)
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